世界農業遺産に認められた棚田
2011年、日本で初めて世界農業遺産に認定された「能登の里山里海」。白米千枚田はその構成要素のひとつで、シンボル的な存在とも言えます。一枚の面積は18平方メートルほどで、最小の田は50センチ四方程度。農業機械が入れないため、今も田植え・稲刈りは地元住民やボランティアによる手作業です。2014年には日本の原風景を後世に残そうと、稲の種を直播(じかまき)して育成する日本古来の農法「稲代田」を復活させました。
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能登半島の輪島市白米町にある白米千枚田。海に面した約4ヘクタールの斜面に1004枚もの小さな田が連なる棚田で、農林水産省の「つなぐ棚田百選」や文化庁の「国指定文化財名勝」にも指定されています。一枚の田が蓑の下にも隠れてしまうほど小さいことから、古くより「田植えしたのが九百九十九枚あとの一枚蓑の下」といった古謡にも歌い継がれてきました。里山里海に寄り添う絶景は四季折々の表情を見せ、訪れる人を魅了しています。
2011年、日本で初めて世界農業遺産に認定された「能登の里山里海」。白米千枚田はその構成要素のひとつで、シンボル的な存在とも言えます。一枚の面積は18平方メートルほどで、最小の田は50センチ四方程度。農業機械が入れないため、今も田植え・稲刈りは地元住民やボランティアによる手作業です。2014年には日本の原風景を後世に残そうと、稲の種を直播(じかまき)して育成する日本古来の農法「稲代田」を復活させました。
奥能登の海になだれ込むように小さな田が連なり、幾何学模様を描く白米千枚田。のどかさと、たくましさを感じさせる絶景は、いつも能登人の暮らしに寄り添ってきました。水田が空を映してきらめく春、稲の緑と海の青のコントラストが美しい夏、黄金色の稲穂が揺れる秋、雪模様に覆われる冬と、四季ごとの景観を見せてくれます。秋冬にはソーラーLEDが彩るイルミネーションイベント「あぜのきらめき」が開催されます。
耕作者がいない田を借りて、希望者に貸し出すオーナー制度があります。オーナー会員になると、気に入った田に自分の標柱を立てて「マイ田んぼ」(借地権、所有権はなし)にできます。耕作作業は年7回(田起こし、あぜ塗り、田植え、草刈り3回、稲刈り)ありますが、義務ではなく都合の良い時に参加してもらうスタイル(耕作管理は白米千枚田愛耕会が実施)。首都圏など全国からご参加いただき、その数は年々増加しています。オーナー制度は米づくりの大切さを未来へ伝え、美しい棚田の景観を守ることにもつながっています。